〜モーターコントロール〜
大事なことは、生活の動きの中で沢山ある筋肉を目的とする動きに合わせてちょうど良いバランスで関節を動かすために複数の筋肉がそれぞれの力を発揮できるちょうどいい位置関係で動くこと、
=「正しく・協調性よく(ムダなく)」動くこと、とⅰ章で述べました。
スポーツができる人、プロの選手は“パフォーマンスが良い”と言われます。
そして、良いパフォーマンスというのは
・動きのバランスと効率が良く、
・力を十分に発揮できて、怪我をしにくいこと。
ではないでしょうか?
それは、スポーツだけでなく、実は日常の生活の中でも同じ。
歩くのに必要な筋肉を使って、効率の良い歩き方で歩いているか?
座っている姿勢はバランスが取れて、疲れにくくないか。
家事の中で、使える筋肉はフルに使って、無駄な動き、負担が一部に偏った動きになっていないか?
仕事で作業をしている時、いつも同じ動作をしていないか?
その後に辛い症状が出ていないか?
全てに共通する大事なことは、 身体のある沢山の筋肉を(約400個)
・目的とする動きに合わせて
・ちょうど良いバランスで関節を動かすために
・複数の筋肉が
・それぞれの力を発揮できる
・ちょうどいい位置関係で動いているか?
ということ。
謎かけみたいですね、、、。
これをまとめて「正しく動く」「協調性が良い」などと表現していますが、
専門的な言い方では動きを適切にコントロールすること、つまりモーターコントロールといい、身体を動かす上でとても重要な仕組みになります。
「正しい」と言っても正解があるわけではありません。
理想はあっても、一人一人の関節や筋肉のバリエーションによって快適で効率の良い動きは一人一人違います。
その中で協調性よく動かせれば動きは無駄がなく滑らかになり、筋や関節に部分的に負担がかかることが減り、筋肉全体が必要な役割を果たして、
結果的に疲れにくくなります。
そして調子が良ければ、
このモーターコントロールはほぼオートマチックに起こります。
赤ちゃんの頃は、このモーターコントロールを(重力の中で) 身に着けるために、試行錯誤している時期です。
逆にオートマチックに行えなくなる原因はさまざまですが、身体に不調がある場合
このモーターコントロールをするための
・正しい動きを知らない、忘れている
・コントロールするための機能が低下している
などの場合があります。
そんな時は複雑な機能を一度分解して、
関節一つずつなどシンプルな動きをゆっくりと
意識的に動かす練習をすることで、
モーターコントロールを再獲得する必要があります。